「早期に売上高100億円を達成し、2025年には500億円を目指す」(リコー HC事業本部 事業本部長の源間信弘氏)――。リコーがヘルスケア事業の拡大に向けて動き出した。狙うのは、脳神経疾患の診断や早期発見、治療(創薬)への貢献だ。脳や中枢神経疾患は現時点で有効な治療方法が少なく、報道関係者向けの説明会で源間氏は「リコーの独自技術で数千万人以上に及ぶ脳・神経疾患の患者を救いたい」と意気込みを語った。

リコー HC事業本部 事業本部長の源間信弘氏(写真:日経 xTECH)
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 リコーは事業開発本部と研究開発本部に分かれていたヘルスケア分野の部署を統合して、2019年4月にHC(ヘルスケア)事業本部を新設。事業開発と研究開発を一体化して、脳神経疾患の診断と治療(創薬)の事業立ち上げを加速する。

 脳神経疾患の診断や早期発見の鍵を握るのが、人体の生体活動で発生する微弱な磁気を計測する「脳磁計」と「脊磁計」だ。脳磁計は2016年4月に横河電機から譲渡を受けた事業で、てんかんの特定や脳腫瘍などの臨床試験で活用されている。発達障害や認知症に関する研究開発にも用いられており、今後の成果次第では市場の拡大が見込める。

脳神経疾患の診断と治療への貢献を目指す(写真:日経 xTECH)
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 一方の脊磁計は、首や腰部の神経と、末梢(まっしょう)神経を計測できる(関連記事)。2020年にも医療機器として承認申請を行う計画で、現時点で「ライバルはいない」(源間氏)状態だという。脊椎・脊髄疾患や糖尿病性ニューロパチーなどの他、ギランバレー症候群や多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などに関する研究が期待されるとする。

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