インターネットイニシアティブ(IIJ)が、国内初の個人ユーザー向けeSIMサービスに乗り出す。2019年7月18日からサービスを開始する「IIJmioモバイルサービス ライトスタートプラン(eSIMベータ版)」である。

 いわゆる「格安スマホ」と呼ばれる携帯電話のプランを国内で提供しているMVNO(仮想移動体通信事業者)は多いが、現状では、eSIMはIIJしか提供できないサービスだ。

 同社はIoT向けのビジネス用途ではeSIMを提供しているが、個人向けについては消極的に見えた。今回、満を持して発表したのは、明確が狙いがあるからだ。

 同社しかeSIMを提供できない理由と、その真の狙いについて解説する。

QRコードを読み込むとSIMの情報がスマホのeSIMに書き込まれる
(出所:IIJ)
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契約者情報をオンラインで書き込む

 まずは、通常のSIMとeSIMの違いについて説明しよう。

 SIMとは「Subscriber Identity Module」の略で、携帯電話のネットワークが加入者を識別するための情報を意味する。

 通常はICカードに書き込んだ形で提供される。そのSIMカードを挿入することで、スマートフォン(スマホ)や携帯電話が携帯電話のネットワークに接続できるようになる。このSIMカードを差し替えれば、MNO(移動体通信事業者)のサービスプランから、MVNOのサービスプランに変更できる。

 一方、eSIMの場合は加入者情報を物理的なICカードではなく、ネットワーク経由で端末に書き込む。

 今回のIIJのサービスプランで説明しよう。まず、サービスプランの契約後にIIJからQRコードが送られてくる。このQRコードを利用したいスマホで読み取ると、IIJのサーバーに問い合わせをして、加入者情報などの携帯電話ネットワークに接続するために必要な情報(プロファイル)を読み込んで、端末に組み込んだチップに書き込む。

 この後は、SIMカードを挿入したときと同じように使える。

IIJのeSIMサービスを利用開始する際の流れ
(出所:IIJ)
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 つまり、eSIMを使うとスマホ上の操作だけで完結し、物理的なSIMカードの挿入が必要なくなる。設定後の使い勝手は、通常のMVNOの場合と同じ。IIJの今回のサービスプランも、従来のIIJmioの6Gバイトのサービスプラン全く同じ価格設定だ。

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