日本の経済産業省が、2004年以降に輸出手続きを優遇していた措置を外し、半導体関連3材料(フッ化ポリイミド(PI)、レジスト材料、フッ化水素)の韓国向け輸出を同年7月4日以降、許可制にして輸出管理を強化する、と発表した件は韓国国内でも大きな波紋を広げている。

 経済産業省が実際にどのような“輸出管理”をするかにもよるが、仮に事実上の輸出禁止だった場合、韓国の主要半導体産業が少なくとも短期的に大きな影響を受けることは避けられない。例えば、韓国SKハイニックス、同サムスン電子とそのグループ企業、同LGエレクトロニクスとそのグループ企業は、これらの材料がなければ半導体工場や有機ELディスプレー工場の操業継続が危うくなる可能性がある。

 ソニーなどは東京五輪に向けて大型有機ELテレビの販売に力を入れているが、そのパネルを製造しているのはLGエレクトロニクスなど韓国企業である。

 日本の報道では、影響は韓国の方が圧倒的に大きく、韓国の経済が立ち行かなくなるといった見方が多い。実際、いくつかの韓国の有力紙も、経済的影響を懸念して韓国の文在寅大統領の方針に批判的な見解を発表した。

 ただ、その一方で、韓国のツイッターやブログに目を向けると、日本の主要メディアの見方とは大きく違った様相が見えてくる。経済産業省の今回の措置を「歓迎」する声が実は多いのだ。

 具体的には、「これらの材料を製造するのは難しくない」「文政権は半年前から、この事態を予想して、これらの材料の製造準備を始めている」「規制された材料を韓国で内製すれば、日本に対する貿易赤字を減らせる」「現代の真珠湾攻撃。勝つのは我々」――といった声があふれている。

材料の製造メーカー候補が続々

 ナショナリズムから空威張りしているだけ、と見ることもできるが、韓国側にこれらの材料を製造する能力がないとも言えないようだ。ツイッターなどでは、その根拠として、3材料を製造できる可能性のある企業名がいくつか挙げられている。例えば、

 フッ化PIの製造メーカー候補は、「韓国SKCKolonPIや、韓国Kolon Industries

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ディスプレー向けポリイミド(PI)フィルムを製造する韓国Kolon IndustriesのWebサイト
(写真:同社のWebページから)

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