アクセンチュア日本法人は2019年6月28日、AI(人工知能)を活用した企業向けソリューションの提供を強化すると発表した。柱となるのは、ロボット関連ベンチャーのMUJIN(東京・墨田)と戦略提携を結び、物流向けソリューションを共同で開発・提供することだ。物流に代表される、日本が強みを発揮できる分野でAIの活用モデルを作り上げ、アクセンチュアの海外法人を通じて世界に発信する。

提携を発表したアクセンチュア日本法人とMUJIN。右から2番目がアクセンチュアの江川昌史社長、その左隣がMUJINの滝野一征CEO(最高経営責任者)
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AIロボットとERPを直結し、現場を見える化

 MUJINはロボットに「OS」に相当する機能を提供するベンチャー企業だ。専門知識を持たない現場作業者でも産業用ロボットに簡単に動作を学習させたりプログラムを開発できたりするようにする、汎用的なコントローラー用ソフトを開発している。

 同ソフトは様々なメーカーのロボットを共通の操作方法で制御できる特徴も持つ。既に国産を中心に多数のロボットに対応し、物流では医薬品・日用品卸のPALTACや中国ネット通販大手の京東集団(JD.com)などが採用している。

MUJINのロボット用コントローラーなどを導入した中国・京東集団の物流センター
(出所:MUJIN)
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 日本は安川電機やファナックなど多数の産業用ロボットメーカーが競い合い、「世界シェアで約6割を占める」(MUJINの滝野一征CEO:最高経営責任者)というロボット大国だ。アクセンチュア日本法人の江川昌史社長はこの日本市場の強みを生かすことで、「物流分野は日本からAI活用の成功モデルを世界に発信できる」と力を込める。今回開発したソリューションはアクセンチュアの海外法人を通じて積極的に海外展開する考えだ。

 2社の提携において、アクセンチュアは物流に関わるIT戦略策定やERP(統合基幹業務システム)、SCM(サプライチェーン管理)などのシステム構築を担当する。MUJINはSCMなどの情報システムとデータを連携するロボット用コントローラーの開発・提供に取り組む。

 2社はERPやSCMとロボットを連携させることで、物流現場の究極的な無人化と現場の見える化を目指す。MUJINの滝野CEOは「ロボットが現場に入り込めば、その稼働データを通じて、倉庫での商品滞留や在庫など、現場の情報は隅々まで見渡せるようになる」と意気込む。

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