生命保険業界の営業職員向け端末市場で、富士通が攻勢をかけている。日本生命保険と明治安田生命保険が富士通製タブレット端末を導入済み、または導入を計画中。第一生命保険を含めた大手3社の受注・導入済みの台数は計14万5000台に達する。生保業界全体で営業端末をノートパソコンからタブレットへと切り替える動きを商機ととらえ、さらなる受注拡大を図る。

大手生命保険各社が利用する営業職員用端末のメーカー
かんぽ生命の「2019年調査」「2011年調査」の結果はともに2019年に調査した内容。2011年の調査結果に追記した。
生命保険会社端末メーカー(2019年調査)端末メーカー(2011年調査)
日本生命保険富士通富士通(2012年1月に納入)
第一生命保険富士通富士通(2012年8月に納入)
明治安田生命保険富士通東芝
住友生命保険NECNEC
T&Dホールディングス富士通など富士通、パナソニックなど
メットライフ生命保険ヒューレット・パッカード富士通
アフラック生命保険専用端末なし東芝など
プルデンシャル生命保険パナソニックパナソニック
富国生命保険アップル東芝
ソニー生命保険VAIOソニー
アクサ生命保険デルデル
大樹生命保険富士通東芝
朝日生命保険富士通富士通(2012年1月に納入)
かんぽ生命保険NECNEC(2013年10月に納入)

 日本生命は2019年3月に営業職員などに向けて6万台のタブレットを導入した。AI(人工知能)技術や地図情報機能、OCR(光学的文字認識)技術などを搭載。営業職員の業務を効率化したり保険契約者への提案の質を高めたりする。厚さは約8.9mmと、従来のノートパソコンの4分の1になった。重さも約800グラムと、3割減った。ハードとソフトなどを含めた総導入費用は630億円だ。

 明治安田生命は2019年9月、富士通製タブレットを3万5000台導入する。画面の案内に従って顧客自身が手続きできるようにするなど、使い勝手を高める。重さは737グラムと16%軽くしたほか、バッテリー持続時間を約10時間と2倍に高めた。

明治安田生命が導入する端末「マイスタープラス」。富士通製タブレットの「ARROWS Tab V727/S」を基に開発する
(出所:明治安田生命保険)
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 日本生命と明治安田生命はともに、自社が進めるデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として営業端末を刷新した。例えば日本生命が目指すのは対面によるリアルの接客とデジタル技術を融合させた新しい営業スタイルだ。顧客の契約内容や接客時に示した資料の内容といったデータを基に、営業職員が提示する資料や顧客向けの説明を改善できるようにする。明治安田生命も契約に関する各種電子手続きについて、複数契約の手続きをまとめて一回の電子サインで請求できる「一括手続き」の対象範囲を拡大する。

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