オンラインで金融サービスを提供する事業者にとって悲願とも言える「eKYC(Know Your Customer)」の実装がいよいよ始まった。2019年4月23日にメルペイがサービスを開始。5月9日にLINE Payも続いた。サービス開始手続きの手間が軽くなり、利用者増につながるとの期待がある。

 「本人確認はサービスにおける最初の入り口。eKYCの導入は安心・安全とUX(ユーザー体験)の両方を最大化できる」。メルペイでプロダクトマネージャーを務めるラートサムルアイパン・カンウィパー氏は、こう語る。同社が提供を始めたのは「アプリでかんたん本人確認」である。2018年11月に犯罪収益移転防止法(犯収法)が改正され、オンラインでKYCを完結できるようになったことを受けて実現した。

メルペイが提供する「アプリでかんたん本人確認」の流れ
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 手順はこうだ。アプリを起動して利用者自身の顔と、運転免許証などの顔写真付き身分証とを一緒に撮影する。その際に「左目を閉じる」「顔を傾ける」といったアプリの指示に従う。その後、本人情報を登録する。

 メルペイは顔認証技術を活用して、利用者の顔の映像と身分証の写真が同一人物であり、利用者本人がその場で撮影していると確認。人手によるダブルチェックも経て、本人確認業務を終える。

 従来は銀行口座を連携させる手法を採っていた。具体的にはアプリから銀行のWebサイトに遷移し、各行が求める手続きを実施。利用者が本人確認を経て開設した銀行口座保有者であると認証することで、本人確認をしていた。

 一方、LINE Payは300億円を投じる大規模キャンペーンを前に「LINE Pay かんたん本人確認」を開始。手順は異なるが、メルペイとほぼ同じ作業で本人確認を完了できるようにした。

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