三菱総合研究所は2019年6月11日、ドローン活用の将来像に関する説明会を開いた。「空の産業革命~ドローン物流と空飛ぶクルマの実現に向けて~」と題し、日本の政策や規制の動向、企業のドローン活用の状況などを説明した。

規制緩和進む、最終段階は3年後に

 「(政府は)2022年度をめどに、有人地帯で(操縦したり監視したりする)人の目視外(視界から外れた範囲)でドローンを飛ばせるようにする規制緩和を目指している」。説明会に登壇した同社の大木孝科学・安全事業本部フロンティア戦略グループ主任研究員はまず日本のドローン規制の動向に触れた。

三菱総合研究所の大木孝科学・安全事業本部フロンティア戦略グループ主任研究員
[画像のクリックで拡大表示]

 政府はドローンの飛行と運用を4段階で定めている。レベル1が「目視内で人が操作しての飛行」、レベル2が「目視内で自律的な飛行」、レベル3が「目視外で無人地帯での飛行」、レベル4が「目視外で有人地帯での飛行」である。2022年度の政府目標はレベル4に当たる。

 目標に向けて政府は段階的にドローンの飛行に関する規制緩和を進めている。2018年9月に国土交通省などがドローンに関するルールを改正して、レベル3を可能にした。すなわち、人通りの少ない地帯で飛行空域の気象状況を監視するといった要件を満たせば、補助者によるドローン目視を不要にしたのだ。従来、ドローンを飛ばすには補助者の目視内で安全性を確保する必要があった。

 規制緩和が進むにつれて、ドローンを活用しようとする企業の動きも活発になっている。例えば日本郵便は2018年10月に日本で初めて「目視外飛行の承認」を得て、同年11月に「ドローン物流」の実証実験に取り組んだ。

 ドローンが郵便局と郵便局の間で郵便物を運び、配送効率の向上を狙った。ただ「ドローンから飛行時の映像を受信して安全性を確保する必要があった。飛行空域の山間部など通信環境が悪い地帯に通信用バルーンを飛ばしたため、思ったより資金が必要だったようだ」(大木主任研究員)という。

日本郵便の実証実験
(出所:三菱総合研究所)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら