高齢化社会の移動革命になるか、ANAとパナが車いすの隊列走行に挑む

2019/06/06 05:00
金子 寛人=日経 xTECH/日経コンピュータ

 全日本空輸(ANA)とパナソニック、電動車いすベンチャーのWHILLの3社は2019年5月16日、自動運転の車いすを隊列走行させる実証実験を成田国際空港で実施した。高齢者など空港内の乗り継ぎに不自由がある乗客を誘導することを想定しており、2020年の東京五輪・パラリンピック前の本格導入も視野に入れている。

隊列走行する電動車いす「WHILL」
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 隊列走行に使う車いすは、市販されているWHILLの左右前輪付近に赤外線センサーを、左右後方に反射板を取り付けたものだ。

本体前部に取り付けてある赤外線センサー
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本体後部に取り付けてある反射板。前車に追随するときの目標となる
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 後方の車両は前方の車両の後部に付いた反射板による赤外線の反射を読み取り、方角と距離を認識。1.5~2メートル間隔で追随する。

 今回の実証実験では最大10台、最大時速は4キロメートルという構成で隊列走行を実施した。隊列の最前列の車両はANAの空港スタッフが付き添い、スティック型のコントローラーで操縦する。

成田空港での実証実験の様子
(写真提供:全日本空輸)
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 隊列走行中の車いすの間を歩行者が横切るなどした場合、赤外線センサーでそれを検知して自動停止する。この停止には2つのモードがある。歩行者などとの距離がある程度離れていれば「一時停止」にとどまり、歩行者が立ち去れば再び動き出す。

 歩行者との距離が近く衝突の危険があると判断した場合は「緊急停止」となる。係員が安全確認をしたうえで車いすに取り付けてあるスマートフォンで復帰操作をしないと動き出さない。

本体に取り付けてあるスマートフォン。緊急停止からの復帰や隊列走行の設定解除などに使う
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