話した言葉をクラウド上のエンジンで翻訳して読み上げる「小型翻訳機」の製品が増え続けている。参入したメーカーの新機種はもちろん、新たに参入するメーカーもいまだに目立つ。

 そんな中、最近の注目すべき動きが富士通グループの参入だ。携帯端末の設計・開発・製造・販売などを手掛ける富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)は2019年5月23日、「arrows hello」を発売した。arrowsはスマートフォンとタブレットのブランドとして知られ、同社がそれ以外のデバイスにarrowsの名を付けるのは初めてという。

 クラウドの翻訳エンジンは、中国ユー・ダウ(youdao)のものを採用した。ユー・ダウは、中国大手ポータルサイトを運営するネットイース(NetEase)の子会社。製品もユー・ダウのOEMだ。価格はオープンで、市場想定価格は税別2万9800円となっている。

富士通コネクテッドテクノロジーズの「arrows hello」。翻訳してほしい言語が割り当てられたボタンを押して話し、ボタンを離すと翻訳が始まる
(撮影:スタジオキャスパー)
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オフライン翻訳と、内蔵カメラで撮影した文字の翻訳が特徴

 BCN総研が家電量販店やECサイトの売り上げを基に集計した翻訳機のシェア調査によると、ソースネクストの「POCKETALK(ポケトーク)」シリーズのシェアが圧倒的に大きい。2019年第1四半期(1~3月)と4月単月のどちらでも、実に96%のシェアを占めている。

 ソースネクストは初代の「ポケトーク」を2017年12月に発売。2018年9月に改良版の「ポケトーク W」を発売している。2019年5月15日に出したIR短信で、4月にポケトークシリーズの出荷台数が累計40万台を突破したと公表している。

国内の翻訳機のメーカー別シェア (資料提供:BCN総研)
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 そのため注目したいのは、FCNTのarrows helloがポケトークの牙城を崩せるかにある。FCNTはarrows helloの特徴として、ポケトーク Wにはないオフライン翻訳機能と、カメラ翻訳機能を挙げている。

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