東芝デバイス&ストレージとジャパンセミコンダクター(以下、2社合わせて、東芝)は、クルマや産業用機器などにおける高温環境下でも高い信頼性を確保することを狙って、新たなLDMOS(Lateral Double Diffused MOS)プロセスを開発した(ニュース・リリース)。0.13μmのアナログパワーICの製造に適用する。

 東芝は0.13μmのアナログパワーIC向けに耐圧などが異なる複数のトランジスタを用意しており、「各製品(IC)に最適なトランジスタを使っている」(東芝)。今回開発したプロセスは、耐圧8VのnチャネルLDMOSトランジスタ向けである。今回のプロセスを適用した産業機器向けモーター制御ICは2018年から量産している。車載ICの量産は2019年7月から始める。まずは電動パワーステアリング用電源IC。その後、エンジン周りのモーター制御ICや電源IC、そのモーター周辺のファンやポンプ向けの制御ICなどに展開する予定である。

 開発したプロセスを使うことで、結晶欠陥が原因で発生するリーク電流の増加が抑制されて、+150℃以上の高温下における寿命(信頼性評価試験においてリーク電流が上限スペックを超えるまでに要する時間)を、同社従来プロセス(大面積化が不要で非車載用途のICに向けたプロセス)を使う場合に比べて10倍以上に延ばせるなどのメリットが得られる。東芝は、今回の技術の詳細を、中国・上海で開催されたパワー半導体の国際学会「31st IEEE International Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs(ISPSD 2019)」においてポスター発表した。発表タイトルは「Design Method and Mechanism Study of LDMOS to Conquer Stress Induced Degradation of Leakage Current and HTRB Reliability」である。

今回の技術のメリット-1:初期(製造時)のリーク電流を低減。東芝の図
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今回の技術のメリット-2:長期的なリーク電流増加を抑制:東芝の図
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