福岡県を地盤とする大手私鉄の西日本鉄道(西鉄)は2019年5月20日、東京都内で事業戦略説明会を開いた。ITを活用したMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)に注力する方針を示した。

西日本鉄道の倉富純男社長(右)と清水信彦取締役自動車事業本部長
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 西鉄の倉富純男社長は「最新の技術を取り入れて持続可能なモビリティー(交通)サービスを提供していく」と述べた。2019年4月に「未来モビリティ部」を新設し、新サービスの検討を本格的に始めた。

MaaSアプリ「my route」をトヨタと展開

 西鉄は新しいモビリティーサービスの取り組みとして、日立製作所との協業による「バスダイヤ運行計画支援システム」、トヨタ自動車との「my route(マイルート)」、三菱商事との「AI活用型オンデマンドバス『のるーと』」、SBドライブとの「バス車内安全監視AIシステム」の4つを挙げた。

西鉄が次世代モビリティー関連で展開する主な取り組み
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 なかでもMaaS分野の先進的な取り組みとして注目を集めているのが、マルチモーダルモビリティーサービスのmy routeである。福岡市とその周辺を対象に、スマートフォンアプリでルート検索と予約・決済サービスを提供する。西鉄とトヨタはmy routeを2018年11月に開始し、実証実験の位置づけながら、2019年4月末までにアプリのダウンロード数は1万7000件を突破した。実証実験期間は2019年3月末の予定だったが、8月末まで延長することが決まり、それ以降も延長を検討しているという。

鉄道会社なのに自転車ルートを提示

 my routeの特徴は西鉄の鉄道やバスとトヨタグループのレンタカーを軸に、駐車場検索やバイクシェア、タクシー配車などのサービスを統合的に検索したり予約したりできることだ。一般的な経路検索アプリや「Googleマップ」に比べて、検索結果に表示する移動手段の選択肢が多い。

西鉄とトヨタ自動車が運営するMaaSサービス「my route」の画面
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 例えば「天神から福岡タワーまで」のルートを検索すると、「バイクシェアポートまで歩いてから自転車で行けば46分132円」「バス停まで歩いてから西鉄バスで行けば37分230円」といったルートが出る。バイクシェアと鉄道を併用するルートなども表示される。

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