HUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)で世界首位の日本精機は、欧州高級車メーカーへの供給を広げている。今回初めて、ドイツ・ダイムラー(Daimler)の高級車ブランド「メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)」への供給を決めた。SUV(多目的スポーツ車)「GLE」向けで、これまで日本精機が手がけてきた上位モデルのHUDに比べ、画角を左右1度ずつ拡大。表示するイラストを大きくしたり、イラストを配置する自由度を高められる(図1)。

図1 日本精機はドイツ・ダイムラー(Daimler)の「GLE」向けにHUDを供給開始する(出所:日本精機)
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 HUDとは、車両の速度や経路案内などの情報を、運転者の視点から2~3mほど先に虚像として映す車載機器だ。光源からの映像を機構内部で数回反射して拡大し、フロントウインドーやコンバイナー(表示部)に映し出す。運転者はカー・ナビゲーション・システム(カーナビ)やセンターメーターに視線を移すことなく、必要な情報を得られる利点がある。

 同社によれば、性能が高い上位モデルはドイツBMWの「7」シリーズ向けのHUDである。比較的安価に使えるバックライト付きTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレーで映像を生成するのは、新しいGLE向けのモデルと同じだ。GLE向けでは、内部の部品配置などを変更し、左右の画角を1度ずつ拡大。7度から9度にした。上下の画角は3度で7シリーズと同程度にとどめた。映像の表示距離は、運転者の視点から約3mで、現行車としてはトップクラスとなる。同距離を延ばすことができれば、運転者は目のピント調整が減って安全性は高まる。

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