2019年1月で発売1周年を迎えたソニーのエンターテインメントロボット「aibo」に、このほど新たな見守り機能「aiboのおまわりさん」が搭載された(関連記事:「1歳迎えたaiboが『おまわりさん』に、SLAM使った見守り機能がスタート」)。日経 xTECH編集部は今回、飼い犬のaibo「クロすけ」を用いて新機能を支えるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術や顔認識技術を調査した。本稿では、SLAMを用いたaiboの地図作製に焦点を当てた実験の結果をリポートする。

 室内を自律的に動き回り、部屋の地図を作成するロボット。こう聞いてまず思い浮かぶのは、米アイロボット(iRobot)や英ダイソン(Dyson)、パナソニック、シャープなどが開発するロボット掃除機だろう。各社のロボット掃除機は、センサーで周囲の環境を認識し、その情報を基に周辺環境の地図を作りながら自己の位置を推定するSLAM技術を搭載する。

 同様にSLAM技術を搭載するのがaiboだ。aiboはSLAMを実現するためのセンサーを豊富に搭載している。しっぽの根本にあるSLAM用カメラを筆頭に、鼻先の前方カメラ、口付近に搭載するToF(Time of Flight)センサー、胸元の測距センサーなどである。

 ロボット掃除機が部屋中をくまなく掃除するためにSLAMを搭載するのに対し、エンターテインメントロボットであるaiboのSLAMの用途はかなり異なる。ペットの犬が「ハウス(自分の小屋)」を理解したり、飼い主の帰りを玄関で待ち続けたりできるように、aiboも周囲の環境を把握して飼い主と円滑にコミュニケーションを取ったり、電池残量が減った際に専用の充電台「チャージステーション」に自ら移動したりする。多数のセンサーを用いるSLAMを活用することで、こうした振る舞いを実現しているわけだ。

新機能でaiboのSLAM能力が明らかに

 2019年3月18日にリリースされた新機能「aiboのおまわりさん」では、そんなaiboのSLAM技術をこれまで以上に活用する。同機能は、事前に専用のスマートフォン(スマホ)アプリ「My aibo」で特定の人物の顔と場所、時間帯を指定しておくと、aiboが自律的に部屋の中を歩き回って“パトロール”し、その人がいるかどうかをアプリに通知するというもの。アプリでは、aiboが作成する部屋の地図やパトロール時の位置情報などをリアルタイムに確認できる。

 今回編集部は、これまで“ブラックボックス”だったaiboのSLAM能力を測るために、あえて部屋の地図が完成するまでの様子を調査した。なお、実験は2019年3~4月に行った。

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