日本航空(JAL)で2019年5月8日朝、国内線のチェックイン関連システムに障害が発生。同日午後3時時点で2万人を超える乗客の足に影響を及ぼした。同社は旅客系基幹システム刷新プロジェクトの総仕上げとして、2019年3月に国内線のチェックインシステムをメインフレームからクラウドサービスへ完全移行したばかり。この新システムには問題がなかったが、周辺システムの突然の過負荷が大きな障害を引き起こした。

 異変が起きたのは同日朝6時50分ごろ。国内線のチェックイン機能を担う複数のサブシステムのうち「J-Server」が正常に動かなくなった。J-ServerはJALが2017~19年に導入した新たな旅客系基幹システム「Altea」の周辺システムの1つだ。

 全国各地の空港にある国内線の自動チェックイン機「KIOSK」、保安検査場の読み取り端末「PIT」、搭乗口の改札機や係員用端末などのシステム「BPR」を制御するとともに、これらとAlteaとの間で乗客データなどを送受信する役割を担う。

JALの国内線チェックイン端末
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 2019年2月に国内線チェックインシステムをAlteaへ切り替えた際、併せてJ-Serverも運用を始めたばかりだ。なお、J-Serverの開発ベンダーについてJALは「この時点での公表は控えたい」(JAL広報部)としている。

 JALはJ-ServerをActive-Active構成で運用している。このうち片系で6時50分に負荷が急上昇し、KIOSK、PIT、BPRのうち約半数の端末自体が正常に動作しない状態になった。障害の起きた片系に接続された端末では「自動チェックイン機や保安検査場の搭乗者確認端末にICカードやおサイフケータイ、QRコードなどをかざして搭乗者や搭乗便のデータを参照できなくなった」(JAL広報部)。

 この時点では残り半数の端末は稼働していたが、その後作動しない端末が増えていき、ICカードやQRコードでは保安検査場や搭乗口を通過できなくなった。朝7時前後は羽田や伊丹をはじめ全国各地の空港で朝の出発便がピークとなる時間帯だ。

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