スマートフォン決済事業者がキャンペーン競争以外でも火花を散らし始めた。

 2019年4月23日、メルカリの決済子会社であるメルペイがオンラインで本人確認できるサービスを開始した。翌24日にはLINE Payも2019年5月初旬に同様のサービスをスタートすると発表した。スマホ決済を利用するうえで必要だが手間のかかる本人確認手続きを簡素に変え、利用者獲得を優位に進める狙いがある。背景にあるのは2018年秋に行われた法改正だ。

 LINE Payは「LINE Pay かんたん本人確認」を始める。ユーザーはアプリ上で運転免許証といった本人確認書類の画像をアップロードしてから、指示に従って自身の顔写真を身分証と一緒にスマホのカメラで撮影。LINE Payが両者を照合して本人かどうかを確認する。NECの顔認証技術を活用し、最短で数分あれば確認作業が完了するという。本人確認が完了すると個人間送金や銀行口座への出金機能といった「フル機能」を使えるようになる。

「LINE Pay かんたん本人確認」の手順
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 従来はLINE Payアプリに銀行口座を登録させることで本人確認していた。具体的にはLINE Payアプリから銀行のWebサイトに遷移し、各行が求める必要情報を入力する必要があった。銀行ごとに手続きが異なるうえ、手順も複雑だった。

秘策の名は「eKYC」

 オンラインで本人確認する仕組みは「eKYC(Know Your Customer)」と呼ばれる。2018年11月、マネーロンダリングなどの抑止を目的とする犯罪収益防止法(犯収法)が改正されて導入しやすくなった。2019年春にメルペイとLINE Payがいち早く導入した格好だ。

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