計測が面倒、店員に体を触られるのに抵抗がある――。こうした理由で女性が下着売り場から遠ざかるケースは少なくない。ワコールは2019年4月18日、そんな女性の悩みを解決する新たな店舗を開業すると発表した。店舗で展開するサービス名は「3D smart & try(スマート アンド トライ)」。東京・渋谷の東急プラザ表参道原宿4階に5月30日に開業する。

 店頭には画像認識エンジンなどを開発するLiquid(リキッド)と共同開発した3次元(3D)ボディースキャナーを設置する。来店した顧客は通常のフィッティングスペースと同様の計測スペースに入り、計測用下着か自身の下着を着用する。体をスキャンし、約150万個の点群で体全体を3Dで再現。計測時間は5秒だ。点と点の距離から、体のサイズや部分的な体積などを導き出す。

ワコールの3Dボディースキャナーから得られるデータ
(画像提供:ワコール)
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 店内にはタブレット端末を置き、お薦めの下着を提案する。提案には米IBMのAI(人工知能)システム「Watson」を使う。顧客が自身の悩みや好みのデザイン、シルエットを選択し、3Dボディースキャナーから得られた計測データと合わせて、お薦めの下着を提案する。

計測したサイズから顧客に適したサイズや商品を提案
(画像提供:ワコール)
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サイズ研究50年超、ワコールの「本気」

 ワコールが人体を計測してきた歴史は長い。同社の人間科学研究所は50年以上にわたり、女性の体の計測サイズを収集してきた。1964年の設立以来、毎年1000人近くの4歳から69歳までの女性の人体を測り、これまでに延べ4万人以上のデータを収集してきた。1人の女性を30年以上に渡り計測し続けた時系列データも保持する。さらに店頭に訪れる顧客についても、店員が計測しており、その数は年間数十万件に上る。

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