「我々は、走る、曲がる、止まるのキーコンポーネントをついに手に入れた。今後は電動化と自動走行といったハードウエアに密着した様々な技術に注力する。電気自動車(EV)のプラットフォーム事業も手掛けたい」。日本電産専務執行役員の早舩一弥氏は新製品発表会で、こう熱く語った(図1)。

図1 日本電産専務執行役員の早舩一弥氏
(撮影:日経Automotive)
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 そのキーコンポーネントの1つが、EV向け一体型トラクションモーターシステム「E-Axle」だ。ギアボックス、インバーター、モーターを一体化して小型化したのが特徴だ。同社は最近の需要に合わせてラインアップを拡充し、2019年4月12日に発表した。4月15日から量産を開始した150kWモデルに加え、100kW、70kWの2機種を新たに開発。様々な車種への搭載を可能とした。

 「この3タイプの製品を世界中で売り歩く。最初にシェアを取った企業が勝つ。全て取るという気持ちで望みたい」と早舩氏。同社によると、トラクションモーター需要の約70%は150kWモデルが占めるという。そのため、100kW、70kWの2つのモデルを合わせれば需要の約95%をカバーできると見込んでいる。

 まずは中国市場の席巻を足掛かりに、グローバル市場でのシェアを伸ばす方針だ。すでに同社は中国の大手自動車メーカーから、年間売上額が200億円レベルの発注を受けているほか、別の案件では年間500億円程度の契約の話も進んでいる状態だ。マイルドハイブリッド用のモーター部品単独ではあるが、欧州の1次部品メーカー(ティア1)から200万台受注したことも明らかにした。

 さらに、同社は2023年を目標に完全な機電一体型のモデルを開発して、市場に投入。トラクションモーターの製品ラインアップを強化する予定だ(図2)。加えて、早ければ2025年にはEVプラットフォーム事業にも乗り出す方針だ。新興自動車メーカーを中心に売り込む。同事業は2030年に年間1兆円の売り上げを目指す。

図2 「E-Axle」のラインアップと開発予定
(出所:日本電産)
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