新製品・サービスの投入と成功は企業業績を押し上げる要因になり、そのプロジェクトを計画通り推進するには中長期的な視点での計画と経営資源の投入。プロジェクトの品質確保は日常的な現場活動によるところが大きく、コスト削減には組織づくりや人材づくりの影響が大きい――。日経ものづくりが実施した「開発設計マネジメントの課題」についての調査(関連記事)>で得られた結果から、新製品・新サービス導入プロジェクトのQCD(品質・コスト・スケジュール)と開発設計マネジメント活動の関係を分析したところ、このような傾向が浮かび上がった。

新製品・サービスの導入が業績を押し上げる

 「勤務先ではこの5年間程度の期間で新たな製品・サービスを計画・導入したか」と聞いた結果により、企業業績を問う「過去5年の勤務先の業績の傾向はどうか」の回答結果で分類、集計した。新製品・新サービスを「導入しており、成果が出ている」と回答したグループは、約3分の2が業績について「上昇傾向」と答えた。対照的に「導入していないが、計画している」または「導入していないし、計画もない」と回答したグループでは、業績が「上昇傾向」とする回答は約4分の1に低下する。

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新製品・サービスの品質は、日常的な現場の取り組みが左右する

 設計開発マネジメントの取り組み8項目について聞いた回答を点数化し、「品質の面で、あなたの勤務先での新製品・サービスの開発・設計について問題は発生しているか」との回答によって分類した。品質面の問題が「ほとんど発生していない」または「問題は発生しているが、想定内で無難に対応できている」と回答したグループの点数は、「一部のテーマで問題が発生している」「多くのテーマで問題が発生している」と回答したグループの点数より高い。その点差が最も大きかったのが「(A2)日常的な開発・設計機能の各部署の運営や、プロジェクト・メンバーに対する教育など組織運営/人材育成に関する取り組み」だった。

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点数化の方法:「業界トップレベル」=5、「業界トップレベルではないが、成果が出て進化を継続している」=4、「成果が部分的に出はじめている」=3、「努力しているが、成果が出るには至っていない」=2、「取り組みが根本的に不足し、成果が出ていない」=1として数値化し、平均を計算した。8つの項目は、A1~A3が戦略に関する取り組み、B1~B4が基盤システムやプラットフォームに関する取り組み、C1がプロジェクトマネジメントに関する取り組みに相当する。

新製品・サービスのコストは、組織づくりと人材づくりが影響

 「コストの面で、あなたの勤務先での新製品・サービスの開発・設計について問題は発生しているか」との回答によって、設計開発マネジメントへの取り組み状況の回答を分類した。コスト面についても、問題が「ほとんど発生していない」または「問題は発生しているが、想定内で無難に対応できている」と回答したグループの点数は、「一部のテーマで問題が発生している」「多くのテーマで問題が発生している」と回答したグループの点数より高い。その点差が最も大きかったのが「(A3)中長期的な、製品・サービス戦略の実行に適した組織づくりと、有能な人材の採用・育成の計画み」だった。

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