同じサッカーの試合中継でも、ある少年にはお気に入りのスター選手にフォーカスした映像を、またあるチームの熱狂的なサポータには贔屓(ひいき)のチーム側に立った映像を配信する――。このように、個人の嗜好や視聴環境に合わせて試合の映像を自由にカスタマイズする”将来のスポーツ中継”の実現に向けて日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が動き出した。

 Jリーグは試合の映像データをはじめ、あらゆるデータを一括で管理・活用できるようにする「Jリーグデジタルアセットハブ(通称、JリーグFUROSHIKI)の構築に着手する。NTTグループがJリーグのテクノロジーパートナーとして同ハブの構築を全面的にサポートする(図1)。同社グループが持つ、人工知能(AI)や5G、VRなどの先端技術も活用する。

図1 Jリーグデジタルアセットハブ(通称、JリーグFUROSHIKI)の記者発表会に登壇した、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)チェアマンの村井満氏(左)とNTT 代表取締役社長の澤田純氏
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 サッカーのみならず日本の多くのスポーツ団体は、データ資産を有効に管理・活用できていない課題を抱えている。象徴的なのが、テレビ中継された試合の映像データだ。サッカーの試合では中継にカメラを複数台利用する。J1の試合では一般的に8台だ。しかし、実際にこれまで映像データとして残されていたのは、放送に利用された中継映像のみで、放送に使わなかった映像は保存していなかったという。“大いなるムダ”が長期にわたって続いていたのである。

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