富士通エレクトロニクスは、7nmプロセス世代の仮想通貨マイニンング(採掘)半導体の販売を始める。2019年3月までにマイニングICの開発を手掛けるベンチャー企業のTRIPLE-1と販売代理店契約を締結、同社のASICを国内外の顧客へ技術支援サービスとともに提供する(図1)。代表的な仮想通貨であるビットコインの価格は、直近でピーク時の1/5ほどに下がっており、マイニング関連事業からの撤退が相次いでいる。マイニング半導体には逆風に見える状況で同社が販売に乗り出すのは、同社やTRIPLE-1に仮想通貨市場に対する確信があるためだ。

図1 TRIPLE-1のマイニング用ASIC
(中央のチップ、写真:同社)
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 富士通エレクトロニクスが販売するマイニング用ASICは、仮想通貨のユーザー間取引が正しくなされたことを演算処理によって検証する処理を担う(関連記事「破壊と創造をもたらす超高速マシン」)。検証を最初に終えた演算処理の提供者は報酬が得られるため、高速のマイニング用ASICを搭載するサーバーは特に数年前から投資商品と見なされてきた。

 しかし、この1年ほどで仮想通貨市場は大幅に下落、サーバー価格と供給電力コストを大幅に抑えて運用しない限り投資に見合わない状況が続いている。2018年12月にはGMOインターネットが、相場下落を理由として、開発を続けていたマイニング用サーバー市場への参入を止めた(関連記事「マイニング装置開発を中止した理由、仮想通貨事業で特損355億円のGMO」)。

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