「ディーゼルエンジンは幅広い回転域で大きなトルクを発揮できる特徴がある。車両質量が重くなりがちなSUV(多目的スポーツ車)などとの相性が良い」。ディーゼル車の“存在意義”を訴えるのは、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の「アルファロメオ(Alfa Romeo)」ブランドでエンジン技術部門を統括するパオロ・パロッティ(Paolo Pallotti)氏だ。

 FCAの日本法人は、アルファロメオとして初となるディーゼル車を日本に導入することを決めた。新開発のコモンレール式2.2Lディーゼル・ターボ・エンジンを搭載した2車種を2019年4月に発売する。ディーゼル車を設定するのは、SUV「ステルヴィオ(Stelvio)」と4ドアセダン「ジュリア(Giulia)」である(図1)。ディーゼル車らしい力強い走りを追求しつつ、規制が厳しくなりつつある燃費・排ガス性能の改善にも取り組んだ。RDE(Real Driving Emission)の第1段階に対応した。

図1 アルファロメオのSUV「ステルヴィオ」のディーゼルモデル。価格は617万円から。(撮影:日経Automotive)
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Al合金のシリンダーブロックで30kg軽く

 力強いトルクやAlfa Romeoらしい軽快な走りを実現する方策として、新エンジンは軽量化やターボチャージャーの改良などを実施した。

 ステルヴィオ用のディーゼルエンジンは、最高出力が154kWで最大トルクは470N・m。ジュリア用は最高出力が140kWで最大トルクは450N・mである。エンジン部品の基本構成は2車種で同じだが、「車両質量が重いステルヴィオはチューニングでエンジン性能を高めている」(Pallotti氏)という。組み合わせる変速機は8速AT(自動変速機)で、ドイツZF製である。

 今回の2.2Lディーゼル・ターボ・エンジンの質量は155kgと軽い。アルミニウム(Al)合金製のシリンダーブロックを採用したことが効いた(図2、3)。Alブロックは低圧鋳造で造る。FCAは、「ジープ(Jeep)」ブランドなどで鋳鉄製シリンダーブロックを備える2.2Lディーゼルエンジンを使う。両者を比較すると、Alブロックの方が約30kg軽い。

図2 2.2Lのディーゼルエンジンを搭載するステルヴィオのエンジンルーム。(撮影:日経Automotive)
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図3 2.2Lディーゼルエンジンで使うAl合金製のシリンダーブロック。(出所:FCAジャパン)
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