2019年3月12日、「World Wide Web(WWW)」が誕生から30年を迎えた。Webの考案者で「Webの父」と呼ばれるティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)氏は同日、書簡を公表。GAFAと呼ばれる巨大IT企業を念頭に「企業は人権や民主主義、科学的事実や公共の安全を犠牲にして短期的利益を追い求めてはならない」と警鐘を鳴らした。

ティム・バーナーズ=リー氏
写真:ロイター/アフロ
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個人データが集められてコントロールされていると警鐘

 リー氏は書簡で「今や世界の半分はオンラインで結ばれている」と述べ、「Webが公共空間となって多様な機会を作り出した。片隅に追いやられている人々も声を上げられるようになった」と評した。

 一方で「詐欺や憎悪、犯罪の温床にもなった」と指摘。信頼できるWebを構築するためには、政府や企業、市民が「グローバルなWebコミュニティーとして一丸になる必要がある」と訴えた。

 リー氏は以前から、Webが誰でも地理的な制約を越えて情報を共有して協力できるオープンなプラットフォームという理想ではなく、巨大IT企業に個人データが集められてコントロールされていると警鐘を鳴らしてきた。

 2018年11月にはポルトガルのリスボンで開催された「Web Summit」で、自ら創設した「ワールド・ワイド・ウェブ・ファウンデーション(World Wide Web Foundation)」による「Webのための協定(Contract for the Web)」という構想を発表した。協定は世界の政府や企業、市民に対して、オープンなWebを公共財として全ての人が利用できるよう、基本的権利の尊重などを求めている。

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