2019年3月5日、福島県いわき市で燃料電池車(以下、FCV)用の水素ステーションの開所式が行われた。建設したのは地元でガソリンスタンドなどを経営する根本通商。水素ステーションはFCVの普及になくてはならないインフラだが、建設費や運営費が膨大で、いくら国が音頭を取っても経営に乗り出す企業は少なかった。それに地方都市の中小企業が手を挙げた。

 FCVがある程度普及するまでは、水素ステーションの経営は成り立たない。一方で、水素ステーションが増えない限り、FCVは売れない。この「ニワトリと卵」の関係に終止符を打つため、FCVを手がける自動車メーカーや水素エネルギー関連企業が集まり、2018年2月に日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM:ジェイハイム)という会社を設立した。

 政府は、日本にまだ100カ所程度しかない水素ステーションを、2025年までに320カ所(FCV20万台)、2030年には900カ所(FCV80万台)まで増やす目標を掲げている。JHyMは、技術の標準化や規制緩和、資金援助などを通じて、この目標の実現を支援する組織である。その最初の成果が、この「いわき鹿島水素ステーション」である。

いわき鹿島水素ステーション。FCVのレンタカー貸出なども行う予定
(写真:根本通商)
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