設定より高い温度になると不可逆的に色が変わる感温インクとカラー2次元コードを組み合わせた安価な温度トレーサビリティー手法「プリンタブルセンサーコード(PSC)」で実際に輸出時の温度管理が可能か調べる実証実験が2019年3月1日、茨城県つくば市で行われた。つくば市内の蔵元が製造する日本酒にPSCシールを貼り付け、シンガポールに船便と航空便で輸出する。現地到着後の3月7~8日には現地のレストランでソムリエを交えたテイスティング試験を実施。品質の劣化も含めて確認、効果を検証する予定だ。

実証実験はつくば市の稲葉酒造で行われた
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 実証実験に使ったPSCシールは、2次元カラーコードの周囲を感温インクで印刷した線で囲んだ構造を取る。感温インクは設定温度を超えると瞬時に変色するため、輸送中に所定の温度を逸脱したと検知出来る。技術的には-60~+200℃の範囲で検知可能とするが、今回は検知温度を35℃に設定したPSCシールを作成、実証実験に使用した。「実用を考えるともっと低い検知温度を設定すべきだが、室温以下で反応するシールは、製造時、輸送時のハンドリングが難しい。今回は最初の実証実験であることを鑑みて、35℃を選んだ」(プリンタブルセンサーコード技術研究組合の寺田知彦理事CSO/CTO)

実証実験に使ったPSCシール
2次元カラーコードの周囲を囲むように盛り上がった部分が感温インクのライン
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PSCシールのシート
当初はカラーコード自体を感温インクで印字するアイデアもあったが、感温インクの精密印刷が難しいことからまずはコードの周囲を感温インクで囲む構造で試作している
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