デンソー専務役員の伊藤正彦氏(右)とユーグレナ代表取締役社長の出雲充氏(左)

 デンソーとバイオベンチャーのユーグレナは2019年2月20日、微細藻類を活用した事業開発で包括的提携を結ぶことで合意した。両社の技術を組み合わせ、微細藻類を原料としたバイオ燃料を低価格化し、産業としての確立を目指す。

 微細藻類を原料とするバイオ燃料の実用化に向けては、大量培養による低価格化が課題である。さらに、微細藻類は光合成によって体内に油脂を蓄積するため生産量は天候に左右されやすく、安定的な供給も課題となる。

 ユーグレナは、デンソーが自動車部品製造で培ってきたエンジニアリング技術や管理・カイゼンのノウハウを活用し、微細藻類の培養生産性の向上につなげたい考えだ。バイオ燃料の生産能力について2025年までに年間25万kL、2030年までに年間100万kLにするとともに、「今は1L当たり約1万円の製造コストを同100円程度に引き下げることを目指す」(ユーグレナ代表取締役社長の出雲充氏)。ただし、「実現までの道のりははっきりとは見えていない」(デンソー専務役員の伊藤正彦氏)。

 さらに、増殖のための気象条件が異なる複数の微細藻類を原料とすることで、天候による影響を抑えて安定的にバイオ燃料の供給をできるようにする。具体的には、ユーグレナの実証プラントにおいて、同社が手掛ける微細藻類のミドリムシの油脂と、デンソーが手掛けるコッコミクサKJの油脂を組み合わせる。デンソーはこの実証プラントで製造したバイオディーゼル燃料の一部を社内運行バスに使用することも検討している。

ユーグレナが手掛けるミドリムシの培養液、乾燥粉末、抽出油脂
[画像のクリックで拡大表示]
デンソーが手掛けるコッコミクサKJの培養液、乾燥粉末、抽出油脂
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が4月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら