セブン銀行が2019年秋に導入する次期ATM(現金自動預け払い機)で多機能化を進め、外部企業にも提供するプラットフォーム事業に乗り出す。その一端が2019年2月、明らかになった。

 次期ATMは画像認識AI(人工知能)と複数の高精細カメラを搭載し、身分証明書を用いた本人確認手続きを自動化する。この機能を使ってコンビニエンスストアの店頭で口座開設手続きが完結できる新サービスを提供する。

2010年から導入している現行のATM。2019年秋から次世代機を導入する
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 本人確認機能は自行の新規口座開拓に活用するほか、地方銀行やネット専業銀行などに外販し、口座開設手続き業務を広く受託する計画だ。セブン銀行によれば、「ATMだけで銀行口座を開設できるサービスは国内初になる見通し」(セブン銀行の柏熊俊克ATMソリューション部調査役)という。

 セブン-イレブンの店舗数は全国で2万を突破し、店舗に設置するセブン銀行のATM台数は2万5000台に迫る。地銀や都市銀行が店舗やATMの削減に動く中で、コンビニのネットワークを生かしたプラットフォーム事業に新たな商機を見いだす。

不正対策で、オンラインでも本人確認が可能に

 非対面での本人確認機能については新会社を設立して外販する。セブン銀行は2019年1月29日、電通国際情報サービス(ISID)と共同出資し、サービスを外販するための新会社の設立で合意したと発表した。

 セブン銀行とISIDはAIを使った本人確認機能に加え、不正目的で銀行口座を開設する動きやオンラインバンキングへの不正アクセスをAIで検知する技術などの開発も進めており、新会社を通じて金融機関に外販する計画だ。

 また本人確認機能はATMを使う方式に加えて、スマートフォン用アプリを使う方式の開発も進めている。セブン銀行での導入も含めて、スマホからの口座開設申し込みにも対応するためだ。

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