三菱電機は、カメラ、LiDAR(Light Detection and Ranging)、ミリ波レーダーの3種類の車載センサーによる情報から、信頼性の高い情報を取捨選択して、周辺環境の認識精度を高める技術を開発した。濃霧や豪雨など、従来手法では車両周囲の物体を認識できなかった環境においても、正確に認識し自動ブレーキを作動できることを実験で確認した。

 開発した手法は、3種類のセンサーが備える一長一短の特徴を踏まえ、重視する情報を環境に応じて動的に変える(関連記事「車載センサー三国志」)。一般にカメラは、車幅など寸法や形状の認識には優れるが悪天候時の認識に劣る。LiDARは、位置の検知精度は高いが霧に弱い。ミリ波レーダーは、速度や距離の検知精度は高いが位置の認識精度が低い。既存の手法では、3種類のセンサーによる情報の重み付けは固定的だったという。

 今回の技術は、車両が前進し前方の物体に接近する場合を想定している(図1)。各センサーで、位置、速度、大きさなど、周辺の対象物に関する数種類の情報を100msごとに推定する。さらに100ms前に推定した情報の正確さを、近づいて認識しやすくなった状況で定量化する。このような3種類のセンサーの正確さを周囲の気象などの環境と関連付け、例えばある条件の濃霧で速度を最も正確に認識できるのがミリ波レーダーであるといった情報を蓄えていく。蓄積した情報から、現在の環境で、位置、速度などが最も正確に認識できるように、3種類のセンサーの情報を動的(100msごと)に重みづけして統合する。環境の認識・定量化にも3種類のセンサーを使う。

図1 3種類のセンサーの情報を動的に重みづけして統合
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