メガバンクが自社向けシステムをクラウドで外販する動きが広がっている。2019年1月、みずほフィナンシャルグループ(FG)はAI(人工知能)技術を使って手書き帳票を読み取るOCR(光学的文字認識)システムを発売すると発表した。SMBCグループも社内問い合わせ用途のチャットボットを地銀向けに外販し始めた。オンプレミスシステムの売り切り型ではなくクラウドサービスとして外販することで、継続的な収益を見込める企業向け事業に育てる。

 みずほFGが外販する「The AOR」は口座振替依頼書の手書き文字を読み取るためのシステムだ。深層学習(ディープラーニング)を使った画像認識技術を独自開発した。Amazon Web Services(AWS)で稼働する。帳票1枚の登録に必要な時間は手作業の10分の1に、コストは従来の帳票1枚当たり40~50円からおよそ半分になるという。

「The AOR」の概要
出所:みずほフィナンシャルグループ
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 まず群馬銀行、千葉興業銀行、七十七銀行、第四銀行、鹿児島銀行、肥後銀行の6行と実証実験に取り組む。ある1行の担当者は「銀行業務に最適化されているのがメリット」と話す。

 みずほFGは同システムを新たな企業向け事業に育てる考えだ。総合振込依頼書や給与振込依頼書など、読み取れる帳票の種類を順次増やす。地銀を皮切りに、保険会社や自治体、公共法人などにも売り込む。みずほFGの柿原愼一郎デジタルイノベーション部副部長は「100億円規模の売上高を目指したい」と目標を明かす。

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