一般募集2万7370人の枠に33万271人が応募し、その倍率は約12倍。2019年3月3日に第12回を迎える「東京マラソン2019」が相変わらずの人気だ。東京マラソンだけではない。2020年の東京五輪の開催が近づくなか、全国の市民ランナー熱は冷めるところを知らない。

 そんな市民ランナーにとって“憧れの練習コース”とされるのが、東京のど真ん中に位置し、大手町などのオフィス街にも近い皇居周辺だ。週末や“ノー残業デー”の水曜夜ともなれば、数万人とも言われる大量のランナーが繰り出して汗を流す。

「ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI」の入り口
東京駅南口に近く、東京出張のついでに皇居ランを楽しもうと立ち寄るユーザーもいるという
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 2018年7月。その憧れの場所に直営店「ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI (アシックスラン東京丸の内)」を出店したのが、国内最大手のスポーツ用品メーカー・アシックスだ。皇居周辺はランナーにロッカーやシャワーを提供する「ランステ」(ランニングステーション、ランナーズステーション)が数多く開設されている。アシックスラン東京丸の内もランステを併設しているが、それだけにとどまらない。

 ランニングシューズなどスポーツ用品を販売するのはもちろん、デジタル技術などを活用した各種サービスを提供する“実験店”なのだ。場所が場所だけに同店の顧客層は、他の店と異なる。利用者の約8割はフルマラソンを3.5~4時間で走るような中級者が占めるという。こうした顧客に向けて、アイウェアラボラトリーの3次元足形計測機「INFOOT USB」での計測結果に基づくカスタムシューズの製作・販売や、タニタカフェと提携してランナー向けのドリンクなどを提供したりしている。

カスタムシューズ用に使う3次元足形計測器
カスタムシューズでは、左右で別サイズや形の作り分けといった細かな要望にも応える
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ランナーに特化したメニューを提供するカフェ
タニタカフェと提携した併設のカフェ。噛み応えのあるスムージーのほか、ソフトクリームも用意する。かわいいスイーツに見えるが「プロテイン入り」だ。ランナーにとってはソフトクリームもたんぱく質源らしい。周辺オフィスワーカーを定期利用客として取り込もうと、ランニングやトレーニングなどのイベントは毎日開催されている
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