著作権の範囲と内容を定めた著作権法が、48年ぶりに大幅に改正される。米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の新協定「TPP11」の発効に伴い、保護期間や著作権の制限規定などが変わる。コンテンツやデータの分析で競争力を高めようとしている多くの企業にとって、著作権法の改正は無視できない動きだ。

保護期間を70年に延長
図 2018年12月と2019年1月の著作権法改正による変更点
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 改正著作権法は2018年末と2019年初頭に施行される。現在の著作権法が施行されたのは1971年1月で、これに匹敵する大幅改正となる。

「アクセスコントロール技術」を回避する行為は違法に

 1つめの改正は2018年12月30日から適用される。柱は保護期間の延長だ。著作者の死亡や作品の公表といった起算点から50年としていた保護期間が70年となる。

 既に保護期間を70年としている米国などが日本に対し、期間延長を強く要請していた。過去にも文化審議会の小委員会が改正を議論したが、これまで見送られていた。「保護期間の延長による権利者の収入増より、古い作品の流通停滞による社会的損失の方が大きい」などの反対意見が出ていたからだ。日本がTPP11に参加し、著作権の分野でも11カ国共通の協定に従うために今回の延長が決まった。

 著作権侵害を刑事事件として摘発する際の手続きも変わる。元の著作物をそのまま複製した海賊版を販売するなどの悪質な行為は、著作権者の告訴がなくても摘発できる非親告罪とする。

 この件をめぐり、「コミックマーケット(コミケ)」に代表されるパロディーが軒並み摘発され、2次創作の文化が損なわれる懸念が出ている。これに対し、文化庁は法改正の概要解説で「パロディーによる2次創作をコミケなどで販売したりブログに掲載したりする行為は親告罪のままで変更はない」と明記する対応を取っている。

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