日産自動車会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)氏が逮捕されたことを受けて、日産社長兼CEO(最高経営責任者)の西川廣人氏は2018年11月19日の会見で、「残念ということをはるかに超えて、強い憤りと落胆を覚える」と非難した。

ゴーン会長の逮捕を受けて記者会見する日産社長兼CEOの西川廣人氏(写真:安川千秋)

 西川社長はゴーン会長の過去の功績を認めつつも、近年の仕事ぶりについて「業務面で弊害が見えていたと実感している」と厳しく指摘。背景に「権力の集中があった」と分析し、転機として「2005年にフランス・ルノー(Renault)と日産のCEOを両方兼務することになったこと」を挙げた。

 ゴーン会長の不正期間については捜査当局の判断に委ねるとしながらも、日産社内の調査で「長きにわたって不正していた」とも明かした。西川社長の非難は続く。「実務から離れ、現場から離れていくと、日頃から報告する人間が限られていく。限られた情報で判断することになり、昨今は(間違った判断が)多く見られた」と、ゴーン会長の“暴君”ぶりを垣間見せていた。

Carlos Ghosn氏
1954年ブラジル生まれ。1978年にフランス国立高等鉱業学校卒業後、ミシュラン入社。1985年ブラジルミシュラン社長、1996年ルノー入社。1999年に日産最高執行責任者。2001年日産の社長兼最高経営責任者、2005年5月にルノーの社長兼最高経営責任者、2016年に三菱自動車取締役会長。(写真:日産)

 西川社長は、日産でゴーン会長がカリスマとして持ち上げられていた状況が今回の不正の遠因とみたのか疑問符を投げかける。1999年発表の「日産リバイバルプラン」などで改革の引き金を引いた点でゴーン会長の功績はあるものの、「その後の挑戦を実現したのは多くの従業員でありパートナー」と強調し、単独の功績とする見方をわざわざ否定した。

 さらに西川社長はゴーン氏を追及する考えを示す。同氏を提訴するのかの質問に対して、「今日はお答えはできないが、当然それに値する事案であると思っている。どうするかは今後判断する」と前向きだった。

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