ベトナムのIT最大手であるFPTソフトウェアが、オフショア依存からの脱却とグローバル企業への脱皮に向けてM&A(合併・買収)を加速させている。同社は2020年までにデジタル関連の売上高比率を40%とする方針で、2018年10月から倍増させる計画を打ち立てた。

 計画達成に向け、米国でコンサルティング企業の買収に踏み切り、日本でもITコンサルティング企業と合弁会社を設立した。AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用したデジタル領域の受注拡大に向け、矢継ぎ早に手を打ち始めた。

ベトナムのFPTソフトウェアとFPTジャパンホールディングスによる主なM&A(合併・買収)
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 「世界の大手企業と一緒にデジタル案件に取り組む機会が増えてきた」。FPTのチュオン・ザー・ビン会長はビジネス概況をこう説明する。

ベトナムFPTのチュオン・ザー・ビン会長
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 同社傘下のFPTソフトウェアはベトナムの安価な人件費を生かしたオフショア開発で有名だが、ここ数年はビジネスモデルの変革を急いできた。ベトナムではIT人材の人件費が年1割のペースで高まっており、今後の人件費高騰に備え、新たな事業の柱を構築するためだ。

 FPTソフトはデジタル案件を担う体制を早急に拡充するため、M&A(合併・買収)に乗り出した。まず2018年7月、経営コンサルからデジタル戦略の策定・提案を手掛けている米コンサルティング企業のインテリネット(Intellinet)の買収を決めた。

 同月に日本でもソフト開発のコンサルティングを得意とするアクロホールディングスと手を組み、合弁会社のFPTアドバンスジャパンを設立した。約20人体制でスタートしたという。「顧客から(脱オフショアに向けた)体制強化への要望が強く寄せられている。上流工程を担うには長い経験が必要と認識している。合弁会社ではベトナムではなく日本で技術者を採用していく」(ビン会長)という。

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