東芝と東芝デバイス&ストレージは、Bluetooth Low Energy Ver.5.0(BLE 5.0)規格に準拠した無線通信SoC「TC35680FSG/TC35681FSG」の受信回路向けに開発した技術について、国際学会「ESSCIRC 2018(44th European Solid-State Circuits Conference)」(9月3日~6日に独ドレスデンで開催)で口頭発表した(ニュースリリース)。講演タイトルは「A 15mW −105dBm Image-Sparse-Sliding-If Receiver with Transformer-Based on-Chip Q-Enhanced RF Matching Network for a 113dB-Link-Budget BLE 5.0 TRX」(講演番号 C4L-A-4)だった。

開発したSoCを搭載した通信モジュール。パターンアンテナを左方に形成している。東芝と東芝デバイス&ストレージのスライド
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 このSoCは2018年1月からサンプル出荷中で(関連記事1)、同年9月から量産を開始する。東芝デバイス&ストレージはこのSoCの送信回路のパワーアンプ技術について、「2018 Symposia on VLSI Technology and Circuits」(米国ハワイ州ホノルルで6月18日~22日に開催)で口頭発表(講演番号 C3‐2)している(関連記事2)。同SoCの特徴は113dBと高いリンクバジェット(送信電力(単位:dBm)と受信可能最小電力(単位:dBm)の差)を持つことである。リンクバジェットを高めるためには、送信電力を高め、受信可能最小電力を下げれば良い。同SoCではどちらも行っており、6月の学会では前者の送信電力を高める技術を、今回の学会では後者の受信可能最小電力を下げる技術をそれぞれ発表した。

 東芝デバイス&ストレージは、このSoCの通信可能距離を600mと発表してきたが、今回の取材において、ソフトウエアを工夫することで、通信距離を延ばせることを明らかにした。その評価を現在「絶賛、実施中」で評価の度に通信可能距離は変わってはいるものの、約3kmとこれまでの発表の5倍の距離を飛ばせそうだとのことだった。

今回のSoCの機能ブロック図。東芝と東芝デバイス&ストレージのスライド
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