2010年に創業したIPコアベンダーの米Zeno Semiconductor(ゼノ)社のYuniarto Widjaja氏(CEO & Founder)に、同社が開発した1トランジスタセルのSRAMメモリーの話を聞いた。同氏は半導体プロセスの国際学会「SSDM 2018:2018 International Conference on Solid State Devices and Materials」(9月9日~13日)での口頭発表などのために来日した。

Yuniarto Widjaja氏。日経 xTECHが撮影
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 同氏によれば、これまでにも1トランジスタセルのSRAMメモリーは複数が発表されている。しかし、40nm以降の微細なプロセスでは、安定動作が難しくなったという。それより微細なプロセスで動作するという1トランジスタセルのSRAMも市場にあるが、リフレッシュ動作が必要なDRAMセルに回路を付加してSRAMを模擬していたとする。一方、Zenoの1トランジスタSRAMセル「Bi-SRAM」(Bi-Stable/Bi-CMOS SRAM)は、28nm以上のプレーナートランジスタのプロセスだけでなく、14/16nm以降のFinFETプロセスにおいても、電源を供給する限り値を保持しつづける、真のSRAM動作をするとのことだった。

「Bi-SRAM」の概要。Zenoのスライド
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 リフレッシュ動作が不要というほかに、普通のCMOSプロセスで製造できることも特徴だという。Si基板の上にnウエル層を形成し、その層に電圧を与える。1トランジスタでSRAMメモリーセルが実現できるのは、ソースとドレインの浮遊バイポーラートランジスタを利用するためだという。浮遊バイポーラートランジスタはラッチアップの原因になるためマイナスイメージがあるが、Zenoではそれを積極的に活用した。Bi-SRAMのメモリーセルの面積は、6トランジスタで作る一般的なSRAMセルに比べて1/3~1/5に縮小できるとした。

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