来日した米Advanced Micro Devices(AMD)社のScott Aylor氏(Corporate Vice President and General Manager for Enterprise Solutions)が、2018年9月11日に東京で国内報道機関向けに会見を開き、サーバー向けMPU「EPYC」について熱弁をふるった。性能面で米Intel社のサーバー向けMPU「Xeon」を凌駕するだけではなく、EPYCにはXeonでは実現が難しいメリットを提供できるとした。

Scott Aylor氏。日経 xTECHが撮影

 PCの成長率が鈍化して久しいが、Intelが好調を維持しているのは、Xeonが稼いでいるおかげだ。PC向けのMPUに比べてサーバー向けMPUは利益率が高い。AMDもサーバー向けMPU市場に食い込もうと、チャレンジしてきた。2003年に発売した「Opteron」は、一時、サーバー向けMPU市場で20%を超えるシェアを取ったとされる(関連記事1)。しかし、その後、投入したMPUはXeonに負け続け、現在、x86サーバーのMPUはほとんどがIntel製になったと言われている。

 そのような状況で、まさに起死回生の思いで開発したのが、2017年6月に発表の「Zenコア」ベースのEPYCである(関連記事2)。2ソケット構成が基本のXeonに対して1ソケット構成でも使えるEPYCを投入し、コスト、性能、セキュリティーなどさまざま面での特徴を備えている(関連記事3)。EPYCは発表してから1年程度にもかかわらず、今回の会見を開いたAylor氏によれば、すでに15社のシステムパートナー(サーバーメーカーなど)の50以上のサーバープラットフォームに採用されたという。

発表1年で15以上のシステムメーカーが採用。下段はパートナー。オープン戦略なため、GPUで競合する米NVIDIA社の名もある。AMDのスライド
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 そして、日本での会見ということで、日本でのEPYCサーバー導入事例が2件紹介された。1件はヤフーで、米Dell EMC社のサーバー「PowerEdge R6415 Server」を社内インフラ向けに採用した。このサーバーには、1ソケット構成でEPYCが搭載されており、高い性能要求を満たしながら、TCO(Total Cost of Ownership)を削減したという。もう1件はサイバーエージェントで、EPYC向け1ソケットを備えた台湾Tyan Computer社のNVMeストレージ・サーバー・ベアボーン「TYAN Transport SX」を導入し、32コアのMPU「EPYC 7551」を搭載した。以前に比べてサーバー当たりの密度が4倍に上がり、さらに高いセキュアー性や拡張性が担保され、TCOを削減できたという。

日本でのEPYCサーバー導入事例。AMDのスライド
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