「新しいデータベースサービスによって、ユーザー企業の既存システムのクラウド移行を推進する」。日本オラクルのフランク・オーバーマイヤー社長CEO(最高経営責任者)は、国内クラウド市場での巻き返しに向けて鼻息が荒い。

 新しいデータベースサービスとは、Autonomous(自律型)というコンセプトのクラウドサービス「Oracle Autonomous Database Cloud」。ユーザーのログデータで学習したAI(人工知能)などによって、パッチ適用などの運用を自動化するのに加え、データベースのパフォーマンスチューニングを自律的に行う。データベース管理者が不要になるケースもあるという。

 2018年8月8日、オンライントランザクション管理(OTLP)版の「Oracle Autonomous Transaction Processing(以下Autonomous TP)」の提供を開始。2018年3月から提供しているデータウエアハウス(DWH)版の「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud(以下Autonomous DWH)」などと合わせて、Autonomous Database Cloudのラインアップが出そろった。

日本オラクルのフランク・オーバーマイヤー取締役 執行役社長 CEO(最高経営責任者)
(撮影:陶山 勉)
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 この新サービスを武器に日本オラクルが狙うのは、ユーザー企業のオンプレミス(自社所有)環境で稼働する既存システムのクラウド移行である。従来のデータベース市場での強みを生かし、Oracle Databaseを使った既存システムをオラクルのクラウドに誘導するという戦略だ。

 Oracle Databaseは、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなど他のクラウド上でも稼働する。しかしAutonomous機能はオラクルのクラウドでなければ利用できない。これを差異化のポイントにする考えだ。

 オラクルのクラウドでは、データベース以外のサービスにもAutonomous機能の付加を進めている。日本オラクルはまず、強みとするデータベースで自社製品ユーザーのクラウド移行を推進する。

 既存システムのクラウド移行を推進する施策はほかにもある。一つは、日本国内でのクラウド用データセンターの開設だ。

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