4輪車で相次いで見つかった完成車の不適切検査が2輪車でも発覚した。ヤマハ発動機は2018年8月9日、完成車の排ガス性能を検査する工程で、基準を逸脱した不適切な検査を続けていたことを発表し、同日謝罪会見を開いた。本来は除外すべき測定結果を使っていたという。対象は6車種。いずれも性能には影響せず、リコールの必要は無いとしている。

都内で会見を開いたヤマハ発動機の首脳陣
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 2輪車の排ガス性能を測る試験には、「WMTC(Worldwide-harmonized Motorcycle Test Cycle)モード」と「2輪車モード」がある。国際基準であるWMTCモードが現在の主流だ。いずれもシャシーダイナモに載せた車両を検査員が走らせてデータを取る。決まった時間内(WMTCモードでは1800秒)に加速や減速、シフトチェンジなどの項目を満たすように運転することで、実際の走行パターンに近い条件下で性能を評価する。

社内基準に“穴”が存在

 ヤマハ発は2016年1月~2018年7月までの間、運転速度の基準を逸脱した計測結果である「トレースエラー」を除外せずに有効なデータとして扱っていた。WMTCモードでは2.0秒未満、2輪車モードでは1.0秒以内と、基準となる速度域を逸脱してよい時間が決まっている。ヤマハ発は今回、WMTCモードで最大6.0秒、2輪車モードで最大1.2秒の逸脱があったと発表した。速度が変わったということはエンジン回転数も変化している。基準とする速度域に対して、排ガスの量が増減する可能性がある。

 排ガス性能を評価する抜き取り検査は、生産台数のうち約1%を対象にしている。同社は今回、車両の検査データを保管していた335台を再調査し、そのうち2.1%にあたる7台にトレースエラーを発見した。「データの書き換えといったその他の不適切な行為はなかった」(ヤマハ発副社長の渡部克明氏)とする。燃費については2輪車の完成検査に項目が無く、対象外としている。

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