検査の体を成していない──。スズキは2018年8月9日、完成検査工程の燃費・排出ガス測定において検査不正(以下、燃費・排出ガス検査不正)が見つかったとして会見を開いた(図1)。判断基準の理解度の低い検査員が検査を行っており、現場をチェックすべき管理者は不在。検査に関しては工場任せで、経営陣は関知しないという、同社のずさんな検査体制が明らかになった。燃費・排出ガス検査不正の割合(調査した台数に対して検査不正があった台数)は49.4%。主力の湖西工場(静岡県湖西市)に至っては71.2%にも上った。

図1 謝罪する社長の鈴木俊宏氏(右)
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 燃費・排出ガス検査不正が見つかったのは、[1]湖西工場[2]相良工場(静岡県牧之原市)[3]磐田工場(静岡県磐田市)の3工場。燃費・排出ガスの測定は抜き取り検査で実施する。抜き取り検査設備の記録媒体に保存されていた合計1万2819台のうち、6401台(49.4%)で燃費・排出ガス検査不正が見つかった(図2)。なお、抜き取り率は1%だ。

図2 スズキの3工場を合わせた検査不正の割合。ほぼ半数に達した。
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 3工場のうち、燃費・排出ガス検査不正の割合が突出して多いのは、先の通り湖西工場(71.2%)で、相良工場が19.2%、磐田工場が8.1%と続く(図3)。記録したデータ(ログデータ)が残っていた期間の中で、磐田工場では2018年4月5日、相良工場が同年6月21日、湖西工場が同年6月30日と直近まで燃費・排出ガス検査不正が行われていた。

図3 湖西工場の不正の割合。7割を超えた。
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