NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが企業向けIoTの仲間作りを急いでいる。手を組む相手は、世界の通信大手や業界トップ企業、ベンチャーなど様々。4年後に11兆円を超える成長市場を巡り、IT大手も巻き込んだ競争が始まった。

 携帯電話3社が新たに始めるのは既存のIoT(インターネット・オブ・シングズ)サービスに人工知能(AI)を活用した分析技術や多数のセンサー機器の管理技術などを組み合わせたもの。世界各地の通信事業者のネットワークを介して設定情報をネット経由で書き換えられる「eSIM」の普及や、消費電力が少なく安価なIoT向け通信LPWA(ローパワー・ワイドエリア)の商用化を追い風に拡販を狙う。

携帯大手3社のIoTサービスと特徴
企業名サービス名称提供/販売開始時期特徴、売り込み先など
NTTドコモGlobiot(グロビオ)2018年07月グローバルに展開する製造業向け。海外は主に現地SIMを使う。IoT World Allianceの名称で海外の通信事業者9社と協業
KDDIIoT世界基盤2019年度中グローバルに展開する製造業向け。トヨタ自動車と開発したeSIM関連技術を使う。日立製作所と協業
ソフトバンク名称なし2018年06月ビルなどの設備管理やスマートシティ向け。国内は主にNB-IoTを使う。IoT専業ベンチャーのウフルと協業(アイルランド・ダブリン市とも連携協定を締結)

 企業向けIoT市場は富士通やNEC、NTTデータといったIT大手が先行する。そこで後発となる携帯3社は世界の通信事業者やIoT専業ベンダーなどと組むことでIT大手に挑む。

 ドコモは7月2日からIoTの新サービス「Globiot(グロビオ)」を始めた。通信回線からIoTシステムの設計、運用保守まで一括して提供する。同社の法人向けIoTサービスの回線契約数は900万件弱で、そのほとんどが国内だ。吉沢和弘社長はGlobiotの提供開始を機に「グローバル展開する日本企業へ拡販したい」と意気込む。

 Globiotの名称で提供を始める前に農業・建設機械を手掛けるヤンマーに同様のサービスを提供してきた。ブラジルを中心に、建機と農機の稼働監視や盗難防止などに役立てる。今後も「各業界の1位、2位の大手企業を中心に開拓する」(ドコモの藤原祥隆グローバル推進担当課長)。

 IT大手に比べて「海外の通信事業者とも連携しやすい」(同)点もアピールする。既に「IoT World Alliance」の名称で海外の通信事業者9社と協業済み。各国の規制調査や認証取得など顧客企業が必要な準備作業を、現地の通信事業者と連携して支援する。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら