車載電池を「交換式」にした電動2輪車(EVバイク)の競争が激しくなってきた。震源地は台湾だ。新興企業の台湾ゴゴロ(Gogoro)が先行する同市場。2018年8月には、2輪車大手の台湾キムコ(Kwang Yang Motor Co、以下、KYMCO)が本格的に参入する(図1)。台湾のガソリン2輪車市場で19年間にわたって首位を走るKYMCOは、持ち前の開発力や販売網を生かし、1500カ所の充電拠点を整備する。利便性を高めた仕組みで先行するGogoroを追う。

図1 台湾KYMCOの電池交換式EVバイク「Many」と充電ステーション
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 KYMCOが2018年8月に発売するのは、ガソリン2輪車「Many」をベースにした電池交換式のEVバイクだ。同年10月には出力を下げて価格を抑えた小型モデルを投入する。これらを皮切りに、3年間で10車種までEVバイクのラインアップを増やす。

 電池交換式のEVバイクでは、残量が少なくなった電池を利用者が自分で交換する(図2)。点在するように配置した充電ステーションから満充電の電池を取り出し、EVバイクに取り付ける。使用済みの電池はステーションに差し込んで再充電し、満充電になったら次の利用者が使う。従来は数時間かかっていた充電の待ち時間を10秒未満に短縮できる。EVバイクの利便性を高める仕組みとして注目を集めている。

図2 充電ステーションの設置を急ぐ
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 競争の鍵となるのは、充電拠点の数をどれだけ増やせるかだ。性能が高い車両を開発したところで、電池を交換・充電できる場所が少なければ使いにくい。KYMCOは8月から「iONEX」(アイオネックス)と呼ぶプラットフォーム(PF)で提供を始める。

 専用のリチウムイオン電池パックを、リース契約によって個人で所有したり、充電ステーションでシェアして使ったりする。台湾にある3000店舗の販売店を軸に、まずは1500カ所に充電ステーションや簡易的な急速充電器を設置する。先行するGogoroの600〜700カ所に比べて、2倍以上の規模に広げる。

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