国内の金融機関でいち早くAmazon Web Services(AWS)を導入したソニー銀行。これまで勘定系システムはAWS採用の対象外としていたが、2017年後半に勘定系システムの一部でAWSの採用を決定した。2019年秋以降に本番稼働する計画で、オンプレミス(自社所有)環境と比べ、運用を含む5年間のトータルコストは6割以上安くなる見込み。

AWS採用の対象範囲
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 勘定系システムのクラウド移行では、日本ユニシスと米マイクロソフトがクラウド版の銀行勘定系システムを開発中。稼働は2020年前後の見通しで、北國銀行(石川県)が採用を決めたほか、複数の地方銀行が導入を検討している。ソニー銀行は一部とはいえ、高い信頼性と処理性能が求められる銀行の勘定系システムをクラウドに移行する。

 ソニー銀行がAWS採用を決めたのは、勘定系システムの一部である総勘定元帳とその処理システム。ソニー銀行の執行役員である福嶋達也氏は「勘定系システムの最も重要な構成要素の一つ」と話す。ソニー銀行はこれまで管理会計や市場系リスク管理などの銀行業務周辺系システムと、ファイルサーバーや決裁ワークフロー、グループウエアといった一般社内業務システム、開発環境の一部をAWSへ順次移行してきた。

4年半で40システム、コスト4~6割減

 AWS導入の目的はコストの削減や運用負荷の軽減、構築スピードの向上だ。福嶋氏は「オンプレミス環境と比べ、インフラの導入・構築期間は半減した。運用を含む5年間のトータルコストは4~6割の削減効果が出ている」と語る。2013年末にAWSの利用を始めてから4年半で、新規も含め約40のシステムがAWS上で本番稼働済み。2018年中には銀行業務周辺系および一般社内業務システムの移行が完了する予定で、50弱のシステムがAWS上で稼働する見込みだ。

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