ベルニクスは、14nmプロセス技術で製造したFPGAなどに向けた降圧型DC-DCコンバーターモジュール「BDXシリーズ」を発売した(ホームページ)。一般に半導体製造プロセス技術の微細化が進むと、FPGAなどのデジタルICに電力を供給する電源回路(POLコンバーター)には、電源電圧の低減、供給電流の増加、負荷過渡応答特性の向上が求められる。ただし、14nmより微細でないFPGAとASSP/ASICでは、求められる仕様が違っていた。すなわち電源電圧の低減は共通だが、FPGAでは高速な過渡負荷応答特性が、 ASSPやASICでは大電流出力が特に重要視されていた。しかし、14nm以降では状況が変わる。FPGAの大電流出力化が進み、高速な過渡負荷応答特性と高い変換効率の両立が求められるようになってきたのだ。

14nmプロセスのFPGAに向けた350A出力の降圧型DC-DCモジュール
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 これまで同社は、FPGA向けに高速な負荷過渡応答特性が特徴のFPGAなど向け「BSVシリーズ」と、ASSP/ASIC向けに大電流出力で高変換効率が特徴の「BDPシリーズ」を開発・提供してきた。今回は、これら2つのシリーズの要素技術を組み合わせることで、14nmのFPGAに向けたBDXシリーズを製品化した。「14nmプロセスで製造するFPGAでは、供給電流が100Aを超える製品が続々と市場に投入される。今回のDC-DCコンバーターモジュールであれば、そうしたFPGAに対応できる。さらに次世代の7nmプロセスで製造したFPGAもカバーできる」(同社 代表取締役社長の鈴木健一郎氏)。

 電源制御方式には、BDPシリーズで採用していたデジタル制御方式を採用した。この制御方式を使うことで、大電流出力と高い変換効率を達成した。これにフィードバックループの制御方式の工夫を加えることで、負荷過渡応答特性を高めた。具体的には、ヒステリシス制御方式の一種であるリップル制御方式を採用し、これにループ利得を調整する機能を適用したという。「新製品のモジュールに採用したデジタル電源制御ICは汎用マイコン。制御プログラムだけでなく、ファームウエアも独自に開発することで、上記のような特殊な制御方法を実現した」(同氏)という。

制御方式
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