搭乗前に預けた旅行カバンは無事到着したのか――。空港の手荷物引き渡し場(バゲッジクレーム)で自分のカバンをドキドキしながら待つ人も多いだろう。特に高級なカバンだと心配になりがちだ。

 世界中に店舗を展開する高級ブランドの仏ルイ・ヴィトンは2018年4月3日、顧客のこんな心配をIoT(インターネット・オブ・シングズ)で払拭するサービスの提供を開始した。同社の旅行カバンに専用装置を付けて、カバンがどこにあるのか、開閉されたかを顧客のスマートフォンに通知する。

 ルイ・ヴィトンの旅行カバン「ホライゾンシリーズ」が対象で、開始時点で世界115の空港で利用できる。国内では成田、羽田、関西国際、伊丹、福岡の各空港で使える。

 新サービスは通信ベンチャーの仏シグフォックスと共同で発表した。シグフォックスはLPWA(ローパワー・ワイドエリア)の通信方式の1つである「Sigfox」を開発する企業で、各国・地域のパートナーを介して通信サービスを提供する。日本では京セラコミュニケーションシステム(KCCS)がSigfoxサービスを展開している。

 SITA(国際航空情報通信機構)によると2017年の荷物の取り扱いミス、いわゆるロストバゲージの発生率は旅客1000人につき5.57%。2017年の総旅客数は4億人に上ることから、2228万件近くのロストバゲージが世界で発生したことになる。こうした不安を和らげ、ルイ・ヴィトンのホライゾンシリーズ所有者に安心を提供するのがサービスの狙いだ。

GPSを使わず空港到着を検知

 新サービスは旅行カバンの追跡装置「エコー」を使う。

ルイ・ヴィトンの旅行カバン追跡機器「エコー」
出所:仏シグフォックス
[画像のクリックで拡大表示]

 エコーは通信機能やセンサーを組み込んでおり、旅行カバンの「ホライゾン 70」および新仕様の「ホライゾン 50」「同 55」の蝶番部分に備わる専用取り付け口に装着して利用する。旧仕様のホライゾンの場合、追跡は可能だが開閉情報は取得できない。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら