航空機メーカー大手のフランスAirbus(エアバス)は、電動推進力で飛行する「電動航空機」の研究開発プロジェクトに「数億ユーロ(数百億円)」(同社 General Manager, Electrification CTOのGlenn Llewellyn氏)を投じる。日経 xTech/日経エレクトロニクスの取材で明らかになった。同社はこれまで、いくつかの電動航空機に関する研究開発プロジェクトを明らかにしてきたが、投資額の規模を明らかにするのは今回が初めてである。

 電動の推進系は、ターボファンエンジンなどの熱機関を利用した従来の推進系に比べて、温室効果ガスの削減と燃費向上、騒音の低減、構造の簡素化によるメンテナンス負荷の軽減などの利点がある。さらに、電動化に不可欠なモーターやモーターを制御するインバーター、その電力源になる電池の性能が著しく向上したことから、航空機分野では、電動機の研究開発が盛んだ。

 中でも、エアバスは、小型機から大型機まで、さまざまなタイプの機体で電動化を進めている。グループ企業だけでなく、外部企業と協力しながら電動化を推進している。

 エアバスが取り組む電動小型機は、複数の回転翼(ローター)を備えた、垂直離着陸が可能なVTOL機である。「CityAirbus」と「Vahana」、そして「Pup.Up」の3つのプロジェクトがある。CityAirbusは、Airbusのグループ会社であるフランスAirbus Helicoptersが中心となり、研究開発を進めている(図1)。その形状(フォームファクター)は、端的に言えばクアッドコプター型のドローンを大きくしたものである。現在、試作機を開発中で、2018年末にもその飛行試験を実施する予定だ。

図1 「CityAirbus」のイメージ
(図:Airbus、以下同)
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