日産自動車が2016年8月に発売したミニバン「セレナ」、そして、2017年9月に発売した電気自動車(EV)「リーフ」。知能化や電動化など、世界が注目する先進技術を盛り込んだこと以外にも、両車両には共通点がある。開発責任者が同じということだ。これら車両の開発を率いて一躍ヒットメーカーとなったのは、車両開発主管でチーフ・ビークル・エンジニア(CVE)の磯部博樹氏。「能天気で楽観的」と自らを評する磯部氏が目指した車両開発とは――。単独インタビューでその秘訣に迫った。

(聞き手は窪野 薫=日経 xTECH)

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いそべ・ひろき。1966年生まれ。1990年に日産自動車入社。2008年発売の2代目「ムラーノ」で車両開発プロジェクトを統括する。その後、開発責任者のチーフ・ビークル・エンジニア(CVE)として2013年発売の2代目「Qashqai」、2016年発売の5代目「セレナ」、2017年発売の2代目リーフを担当した。現在、Nissan第一製品開発部第四プロジェクト統括グループ/車両開発主管。
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「セレナ」や「リーフ」など、日産の方向性を決める車両を担当してきた。

 セレナとリーフは同時期に開発が進んでいたため、2012年ごろからの数年間は非常にチャレンジングだった。セレナは主力ミニバンとして数を売らなくてはならないし、リーフは日産の技術アイコン(象徴)として先進性を追求しなくてはならない。開発責任者としての責任は非常に重いものだった。なんとか車両を形にできたのは、自身の楽観的な性格によるところが大きい。問題が発生しても「何とかなる」と前向きに考えることができた。こんな性格だから、不安を抱かずに車両開発に没頭できた。

磯部氏が開発責任者を担当した代表的な車両。(左)セレナ、(右)リーフ
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