自動運転用3次元レーザーレーダー(LIDAR)の米ベロダイン・ライダー(Velodyne LiDAR)が、価格100ドルを狙える安い“メカレス”構造のLIDAR開発にメドを付けた。2018年前半にサンプル出荷する。LIDARは自動運転車の中核技術。各社が開発にしのぎを削る中、メカレスLIDARで先陣を切る。

左が次世代メカレスLIDAR、右が従来の回転機構付きLIDAR(右写真の出所:Velodyne LiDAR)

 次世代品は、レーザーの回転機構がない“メカレス”構造を実現した。Velodyneで量産開発を主導するミルシア・グラデュ(Mircea Gradu)氏が日経 xTECH/日経Automotiveの単独取材に応じ、「出荷準備はほとんど整った。次世代品の当初の価格は数百ドル。量産規模が数十万個に達すれば、100ドルの水準を狙える」と話した。現行品はモーターによる回転機構を備える上にレーザー素子数が多く、数千~数万ドル(数十~数百万円)と高い。

Velodyneで量産開発を主導するMircea Gradu氏

 Velodyneは、2017年に米フォード・モーター(Ford Motor)と中国IT大手の百度(Baidu)から1億5000万ドル(約160億円)の出資を受けた注目企業。米グーグル系ウェイモ(Waymo)や米ゼネラル・モーターズ(GM)、トヨタ自動車などの実験車にLIDERを供給している。

 例えばGMが2019年の量産を目指す無人運転車は、車両の屋根にVelodyne製LIDARを5個搭載する(関連記事「GM無人運転の中核技術」)。LIDARだけで車両価格に相当する数百万円に達するだろう。とうてい普及を望めない。“メカレス”が実現すると、LIDARの部品コストを数万円台に下げられる。普及価格帯の自動運転車の実現が一気に近づく。

 アウディが2018年に発売する自動運転機能を搭載した「A8」は、フランスのバレオ(Valeo)製のLIDARを採用するが、モーターでミラーを回転させる稼働部があるものだ。

 自動運転車にはLIDARに加えて、ミリ波レーダーや画像センサーなど多く搭載する。中でもLIDARを中核と考えるメーカーは多い。GMの無人運転車は、LIDARを主に据えて制御する。

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