アラスジャパン(本社東京)は、PLM(Product Lifecycle Management)ツール「Aras Innovator」(米Aras社)について、2018年内の開発予定を明らかにした。開発設計や生産準備、生産管理のさまざまなツール間で、細かい粒度できめ細かくデータをつなぐ機能を重視する。「要求仕様の管理から製品出荷後の稼働状況の把握までのデータを連携すると同時に、仕様の変更などへの対応に抜け漏れが生じないように支援する。その機能を業務に特化したアプリケーションの機能というより、データ管理のプラットフォームの機能として提供する」(Arasジャパンの久次昌彦氏)という。

 主に受注設計・生産型の製造業での課題の例として、同社はモジュールや部品の再利用の難しさを挙げる。顧客から受注した際の要求仕様に応じて、以前に製作したモジュールや部品の設計を流用したいとき、候補になりそうなモジュールや部品を的確に決めることは難しい。わずかに仕様の異なるモジュールや部品が検索対象になることが多く、しかも機械設計、電気設計、ソフトの情報が別々のツールやシステムで管理され、PLMシステムのデータベース内にない場合も多い。

 さらに、流用したモジュールや部品の設計を一部変更した際、変更のなかった部分の仕様に矛盾していないかどうかを抜け漏れなくチェックすることは難しく、チェックに抜け漏れがないことを保証するのも困難。顧客からの要求仕様に一部変更があって設計を変えた場合も同様だ。

 そこでの解決案の1つが「MBSE(Model Based Systems Engineering)ツールのシステムモデルを、PLMシステムにあるモジュールや部品の設計情報と密接に関連付けること」(久次氏、図1)。要求仕様の管理やシステムのアーキテクチャーの設計にMBSEツールを使う企業が増えている一方で、それがPLMやCADと密接につながっていないことで、要求仕様とモジュールや部品との間で食い違いが生じてしまう。ここを密接につなげれば、要求仕様の変更によって影響が及ぶモジュールや部品はどこまでかがユーザーにすぐ分かり、食い違いがないかをすぐに調べられる。

図1 システムモデルにソフト、機械設計、電気設計の情報を結び付ける
左端のツリーがシステムモデル。その構成要素と、別ツールで管理している情報を連係させて管理する。(出所:アラスジャパン)
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