発注者まで伝わるガラス張りの情報

 収集した計測データやTBMのデータなどは、個別または計測器のグループごとに時系列のグラフとして表示される。さらに他のシステムでこれらのデータを利用するために、テキストデータやPDF、画像として書き出すことも可能だ。そして分析結果は報告書として自動作成される。

 このほか、“現場の今”を手軽に共有する方法して、「What’APP」という携帯アプリを工事関係者で使っている。日本でも普及している「LINE」のようなシステムだ。

 現場のいろいろな場所にいる施工技術者などが、今、現場で起こっている様々な課題や報告事項を、写真やコメントを添えて簡単に送ることができる。「多いときには1時間に80枚くらいの写真が飛び交うこともある」と有村氏は語る。驚くべきは、What’APPのコミュニティーにも発注者が参加していることだ。

時系列でデータを表示させることもできる(写真:家入龍太)
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現場の今を共有するWhat’sAPPアプリ(写真:家入龍太)
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立て坑の下部で働く現場の技術者(写真:家入龍太)
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 つまり発注者にも施工に関するすべての情報がガラス張りになるわけだ。隠し事はなにもできないという点は、施工者側にはやや気がかりなところもありそうだが、逆に発注者側にとっては施工者に対していらぬ疑いを抱くこともない。

 日本人にとって、海外の発注者に外国語で工事の進ちょく状況や技術的な問題を伝えて、理解してもらうのはとても手間がかかる。受注者側からの説明や報告にかかる労力は格段に減りそうだ。