千葉市が発注した跨線橋補修工事の入札で設計金額などを漏らしたとして、千葉県警は2月6日、官製談合防止法違反の疑いで市緑土木事務所の所長(60歳)を逮捕した。入手した情報を基に工事を落札した伊藤工務店(千葉市)の営業担当社員(70歳)も同日、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。

千葉市役所。出先の土木事務所の所長が官製談合防止法違反容疑で逮捕された(写真:日経コンストラクション)
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 県警によると、千葉市が公告した「誉田跨線橋外1補修工事」の総合評価落札方式の一般競争入札に関して、緑土木事務所の所長が昨年5月24日ごろ、伊藤工務店の社員に設計金額などを教えた。同月30日に実施された入札で、伊藤工務店はその情報を基に調査基準価格(2億591万4000円)に近い2億700万円で落札した。落札率は90.3%。

 入札には伊藤工務店を含む10社が参加。2社が調査基準価格を下回るなどして失格となった。3社は伊藤工務店の入札額を下回る金額で札を入れたものの、総合評価で同社に及ばなかった。伊藤工務店は所長から設計金額のほか、他社の技術評価点の情報も入手しており、それを踏まえて他社に勝てる金額を入れたものとみられる。

 緑土木事務所の所長は1978年に千葉市に入庁し、土木局(現建設局)土木部道路建設課に配属された。以降、主に土木畑を歩み、昨年4月1日付で前任の建設局道路部街路建設課長から緑土木事務所長に就任した。一方、伊藤工務店の営業担当社員は15年3月末まで同社の取締役を務めていた。

入札情報の漏洩があった「誉田跨線橋外1補修工事」の入札調書(資料:千葉市)
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「誉田跨線橋外1補修工事」の総合評価結果調書(資料:千葉市)
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