東京都中央区、築地市場を望む見晴らしのいい会議室。全国の建設コンサルタント会社から集まったおよそ20人の若手が熱い議論を交わす。彼らは建設コンサルタンツ協会の下部組織「業界展望を考える若手技術者の会」(以下、若手の会)の定例会に集まったメンバーだ。

 会の名前の通り、彼らの使命は建設コンサルタント業界の理想の将来像を考え、実現に向けて行動すること。「若手がやりたい案を出し、形にしていく場を作りたかった」。オリエンタルコンサルタンツの統括本部人事企画室で副室長を務める伊藤昌明代表は、こう話す。

伊藤昌明氏 全国の若手技術者をつなぐ

建設コンサルタンツ協会 業界展望を考える若手技術者の会 代表 伊藤 昌明 氏(オリエンタルコンサルタンツ統括本部人事企画室副室長)(写真:日経コンストラクション)
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 2015年4月の設立以来、若手の会の活動は常に「若手らしさ」にこだわってきた。

 例えば、フットワークの軽さ。主な活動は月に1度の定例会だが、数回に1度は北陸や九州などに出向き、建コン協地方支部の若手組織などと交流する。若手組織がなかった北海道、東北、中国の3支部では、若手の会のメンバーが新組織の立ち上げを主導。全国の若手技術者をつなぐネットワークを構築中だ。

 都内での定例会は、できるだけメンバーが所属する会社の会議室を借り、オフィスの見学も兼ねる。「こんな機会でもなければ、同業他社のオフィスには入れない」とメンバーの男性は話す。参考になるオフィス環境や働き方の工夫があれば、自社に持ち帰って共有するという。

 定例会での議論はいずれ、彼らが定年を迎える30年後を想定した将来ビジョンとして取りまとめる予定だ。親組織の建コン協などでも業界の将来に関する議論はある。しかし、協会の部会の出席者は大半が各社の社長や役員クラスだ。思い切ったアイデアは生まれにくい。

 だからこそ、若手の会では型破りなアイデアを積極的に実現していく。「オリジナルソングの制作」もその1つ。業界のキーワードや仕事への思いを歌詞に組み入れ、数カ月のうちに曲を完成させた。